ハレまる相談所

【事例集2025】丸五ゴム工業株式会社

企業概要

所在地
倉敷市上富井58
業種
製造業
従業員数
981名(男性786名 女性195名 )
WEBサイト
サイトを見る

“数値で見る” 働きやすい職場環境

年次有給休暇取得日数:

12.3

(2024年度)

平均勤続年数:

16.3

(2024年度)

男性の育児休業取得率:

62.5

(2024年度)

女性の育児休業取得率:

100

(2024年度)

月平均所定外労働時間:

10.7時間

(2024年度)

新卒入社者の定着率:

100

(2023~2025年現在)

導入の経緯・経営者の思い

 高齢化に伴う労働人口の減少に対応するため、効率的な業務への変革が不可欠となっています。当社でも2022年頃から会社の風土を抜本的に改革するための専任部署を一時的に立ち上げ、さまざまな取組を行ってきました。その一環として従業員約200人に対するヒアリングを実施したところ、年齢によって現状の作業に負担を感じる声や、将来的な人手不足を不安視する声が、現場から多く挙がりました。
 そこで、作業負荷を最小限に抑え、より効率的で持続可能な生産体制を整えるため、それまで以上にDX推進に力を入れることになりました。また、DX化によって社内情報やデータをうまく管理し、分析できるようになれば、何か新たな付加価値を生み出すことができるのではないかという期待もありました。

【取組時の目標】

●デジタル人材の育成 2030年に全ての部署に 1名以上

●生産実績入力のデジタル化 70%(2028年)

【会社独自の取組制度】
・出産奨励金制度(10万円支給)
・時差出勤制度
・時短勤務
・時間単位の有給休暇制度
・女性委員会、社内相談窓口の設置
 (配偶者・お子様誕生日祝金、子女教育手当、出産祝金 等)

取組内容

[自社開発「丸五POP」による、生産進捗管理の高度化]

【対象業務】
 生産管理業務

【導入ツール】
・オリジナル生産進捗管理システム「丸五POP」
・動作分析ツール「OTRS」

【業務課題】
 生産計画と進捗状況を、誰でもリアルタイムで確認できる体制ではありませんでした。これらを視覚化して、管理にかかる工数や作業負荷を最小限に抑え、効率的な生産を目指しました。

【取組内容】
 従来の生産進捗管理は、工場の生産実績を伝票に手書きで記録し、Excelなどに転記した上で印刷して掲示板に貼る作業を、勤務交代時に実施していました。伝票の総数は数百枚に及ぶことも日常的です。その負担を減らし、作業を効率化するために、地元のシステム企業に依頼して当社オリジナルの生産進捗管理システム「丸五POP」を開発。2019年から当社の製造工程に合わせてカスタマイズを繰り返しました。現在、工場には大型ディスプレイを数台配置し「何時までにどの製品をいくつ作るのか」という生産計画と、「既に完成している数」という進捗状況が一目で分かるようになっています。
 また、ほぼ同時期に動作分析ツール「OTRS」も導入。製造現場の動画を撮影し、分析することにより、無駄な動作や工程を具体的に把握できるようになりました。

【取組ポイント】
・独自の生産進捗管理システムを開発
・伝票の手書き、出力紙の掲示を廃止
・誰でも一目で進捗状況が分かる表示に
・無駄な動作や工程をカット

取組の効果

【働き方の変化】
 アナログ作業はゼロになり、”生産遅延”も一目で分かるようになりました。
 「丸五POP」導入後は、伝票の手書きやシステムへの転記、勤務交代時の張り出しといった作業が不要となったため、大きな工数の削減が実現しました。また、リアルタイムで進捗状況を確認できるようになったことで、生産遅延が一目で分かるようになり、効率的なヘルプも可能に。さらに、1枚ずつ紙の伝票をめくる手間が省けた分、トレーサビリティ(商品の追跡情報)も取りやすくなりました。
 動作分析については結果に差があるものの、作業時間を半分に見直せた製品もあります。

【現場の声・意識の変化】
・細かい予実比較が可能になった
・作業時間や移動距離の短縮により、身体的な負担が軽減

【”数値で見る”取組の成果】
・交代勤務時の出力紙の掲示 0枚
・生産実績入力のデジタル化 80%

【取組を進める中での苦労と今後の課題について】
●最初にぶつかった壁
効果の高さだけでなく費用面で採算が合うものを選ぶため、複数のシステムを比較・検討しました。従業員は比較的前向きに導入に取り組んでくれたものの、抵抗や不安もゼロではなかったため、部署ごとに説明会を開催。導入後もフォロー会を行うほか、実際に現場で使われている様子も確認し、感想を聞いています。

●今後のDXにおける課題
業務が効率化されたことで一人ひとりに生まれた時間の余裕を何に活かせるのかが、難しい課題です。また、導入時に想定されていた時間削減などの効果が全体としてクリアできているのかも検証が必要。作業工程も従業員数も多いため検証は大変ですが、費用対効果を明確にすることが大切だと考えています。

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